マリアさんの秘密





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読者の8割はこう予想していると勝手に思いこんでいた「マリアさんの秘密」です。もしかすると、この予想をしているから他の方の読み方との間に「ずれ」ができてしまっているのかもしれません。昨年の8月に読んだとき、ごく自然に「そういうことなんだな」と理解していました。
ハヤテのごとく!に物語の終了日が存在することは当てましたが、これが当たるとは限りません。しかし、こちらは論拠を呈示できます。逆に証拠がそろいすぎていて不自然なくらいです。「マリアさんの秘密」についての筆者の予想が単なる妄想なのかはこの短い文章から読んだ方の主観で断じてください。

たとえ妄想であっても隠された設定についての記述を読みたくない人もいると思うので、うっかり読まないように例によって反転テキストにします。
では、興味のある方だけご覧ください。

「マリアさんの秘密」。それは、私の物語終了日予想根拠の一つです。
マリアさんは、2007/12/24に20才になります。つまり成人するわけです。そこであるイベントが発生します。そのイベントが発生するのはマリアさんがある名字であることが前提となります。もう一つの私が考える候補日、2005/12/24にはマリアさんが18才になります。18才というのも一つの区切りなので、そのイベントが発生する可能性もあります。しかし、今まで述べてきた別の理由を考慮した結果、20才の誕生日がトリガーになる可能性の方が高いと今は思っています。その日をきっかけに物語は大きく動き出し、新年を迎えるとともにこの物語は終わる、そう考えています。余談ですが、いくらネタにされようと、マリアさんは17才でなければいけないのです。そうしないと物語の整合性がとれなくなってしまうのです。

まず、マリアさんについてこれまで明かされている基本設定を洗い出してみましょう。
・誕生日は1987/12/24ということになっているが実際には不明。(年の計算間違えていたらすいません)
・三千院帝に育てられた。
・使用人であるにもかかわらず、ナギちゃんのことを「お嬢さま」ではなく「ナギ」と呼ぶ。
・三千院家の他のメイドとは違う事が作者によって明かされている。
・名字を秘密にしている。
・なぜメイドをしているのかも秘密にしている。

さて、ここで三千院帝のプロフィールを引用します。
・家族構成:直接的な血縁はナギだけ
「直接的な血縁はナギだけ」

ここまでに挙げた材料を素直に読み解きます。
・マリアさんは他のメイドさんと違い三千院家で特別扱いされている。
・ナギと対等に近い立場である。
・マリアさんは三千院帝にもらわれた。
・三千院帝には直接的な血縁がない家族はいる。(「家族」に咲夜ちゃんなども含まるかは不明)

もうおわかりですよね。



























マリアさんの名字は、素直に読むと
「三千院」 です。

三千院帝と血縁がない後継者、それがマリアさんです。三千院帝の養子、つまり、ナギちゃんの両親と同列です。考えてみてください。マリアさんが拾われたとき、ナギちゃんはまだこの世にいなかった。ナギちゃんの両親がどういう人なのかが明かされると話は変わってきますけれど、その両親に何らかの事情があって、三千院帝は他の人に遺産を託すことを考えていたのかもしれません。
しかし、1991年、マリアさんが4才の時ナギが生まれた。そこでナギが後継者の本命に浮上しマリアさんの立場が微妙になった。その後、物心ついたとき、マリアさんはナギと対等の立場の遊び相手から、教育係兼、メイドとして仕えることを選びます。他ならぬマリアさん本人の意志でそうしている。マリアさんはその青春をかけてナギちゃんを自分よりも三千院の遺産を継ぐにふさわしい人物に育てようとしているのです。血がつながっている人を知らないマリアさんだからこそ、三千院帝と血がつながっているナギちゃんに継がせてあげたいんです。そう読みました。
でも、マリアさんはまだ遺産相続の権利を持っている。だから20才の誕生日である 2007/12/24 に三千院の遺産についてナギが継ぐのかマリアが継ぐのかの最終的な結論を出すイベントが控えていると思っているんですよ。
三千院帝は「マリアさんの言うことは聞く」のです。つまり、遺産を継ぐ人はナギしかいないと言っているのはマリアさんです。その気持ちは決して嘘ではないです。今のマリアさんは遺産を引き継ぐ気なんて毛頭ないからです。しかし、その思いは物語の終盤で変わるかもしれない。既に伏線は張ってあります。マリアさんの夢はナギが真人間になること。しかし、何度も書いているように、この漫画はナギが成長し自立しないとマリアさんが参戦するラブコメになれません。その時マリアさんは生きていく夢を失っているということになります。
その状態でマリアさんが遺産を受け継ぐことを選ばない保証はないです。むしろ私は、三千院の遺産は最終的にマリアさんが管理することになると予想しています。そのためにナギちゃんは遺産が無くても生きていけるという設定になっている、そう読んでいます。

私としては、今まで書き連ねてきた妄想に比べ、格段に信憑性が高い予想に思えるのですが他の読者の方々はどう思われるでしょうか。
この予想の根拠は2005/8に読んだ3巻まででほぼ出尽くしています。マリアさんの名字が容易に想像できたことが、私がこの作品にはまるきっかけの一つでした。しかし、ここまでわかりやすく説明しているにもかかわらずあえて秘密にする理由がわかりません。秘密にしても良い設定は他にももっとたくさんありました。なぜこの設定だけを秘密にするのか。もしかすると作者が仕掛けたミスリードの罠にはまっているのではないか、その懸念はぬぐい切れません。
いただいたコメントを見て、自分で書いた
2.自分の常識は読者にとって非常識である
を思い出しました。自分の中では「普通に考えるとこうなる」と思えることでもどこかに書いておく必要はあるなと思い、ここにアップロードしました。

しかし、私は、この設定をそれほど重要視していない。難しい話にしているなぁとは思ったけれど、この設定がこの物語の唯一の幹ではない、そう思ってます。
物語がそこまで進んだとき、成長した登場人物はそれぞれどういう選択をするか、おそらくそれまでの物語を読んでいれば読者にも容易に想像がつくと思います。しかし、そのとき、登場人物たちが作中で過ごしてきた年月を否応なく実感するはずです。そして、感動するはずです。98話の感想に書きました。あの話で感動できるのは「ヒナギクさんの10年間」が描かれているからです。だから、読者にとっては既知の情報が描かれているに過ぎなかったにもかかわらず、多くの人が感動し、一部年長のファンをして「『めぞん一刻』最終回並みの破壊力」と言わしめたのです。ただ単にドラマチックな背景を見せられたから感動したわけではありません。時の経過が示唆されただけで感動できたのです。
ハヤテのごとく!という漫画がトゥルーエンドを迎えたとき、読者はハヤテ君の、ナギちゃんの、マリアさんの、それぞれが「その時」に至るまでに過ごした数年間を知っているはずです。感情移入して読むことができる読者にとっては「登場人物と時間を共有していた」と言ってもいいと思います。その終わりがいつであっても、どういう形で終わろうとも、かつて経験したことのない物語の終焉が約束されています。

「ストーリー」ではなく「時間」を描く物語。それが「ハヤテのごとく!」という物語です。他のどの漫画とも違う。どの物語とも違う。そもそも物語ですらないのかもしれない。そういう作品です。試みとして、この作品を「時語」(ときがたり)という造語で呼んでみようかと思います。Google検索で結果が出てしまうので、新語ではありません。すでに別の意味合いで使われている言葉かもしれません。もしこの先、ハヤテのごとく!という作品を何らかのジャンルに属する作品として論じざるを得ない場合には、この言葉を使ってみたいと思います。

2006/10/26 tanabeebanat
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